This Is Love Story
「…でも何よりも…
佑にとってこの結婚が、幸せなものであって欲しい。」
「あぁ。そうだな。」
まだ一度も会ったことの無い相手との結婚。
お互いに惹かれあって結ばれたわけではないから、大変なこともきっとたくさんあるだろうけど…
一生をかけて大切にしたい人達と一緒に、毎日些細なことで笑い合う愛おしい日々。
私が今感じているこの幸せを、いつか佑にも感じて欲しい。
「…禅くん。
私ね、今すっごーく幸せ!」
「どうした急に?酔ったか?」
ヘラリと笑う私を心配して、彼はゆっくりと私の背中を摩り始める。
本当はそこまで酔ってはいないんだけど、その優しい手が心地よくて…私も彼の胸に擦り寄った。