This Is Love Story
「早く出ておいでー。
パパ、すっごくイケメンなんだよ?」
楽しそうに笑いながらお腹を擦る彼女は、いつものように無邪気であどけない。
だけど、愛おしそうにお腹を見つめるその瞳は、もうすっかり〝母親〟だった。
「男の子かな?女の子かな?」
「どっちにしろ、結衣の子なら絶対可愛い。」
「でも、私は禅くんに似て欲しいな。
特にオツムの方は…」
「俺も大して賢くねぇよ。」
そんな風に二人で笑い合う。
家族4人で暮らす未来が、こんなにも待ち遠しい。
「…元気に生まれてこいよ。」
結衣も子供達も、何があっても俺が守るから。
そんな決意を一人で固めながら、俺は彼女の腹を優しく撫でた。