This Is Love Story
「おい、不良娘。
なんでここにいんだよ。」
強い口調でも、それが私を心配してくれているのだとわかる。
「月島さんに…会えると思って。」
こんな時でも、思ったことをすぐに口に出してしまう私はすごいと思う。
「男に簡単にそんな事言うんじゃねぇ。
……喰われるぞ?」
私の頭にポンと手を置いた月島さん。
それだけで私の胸はドキッと高鳴る。
「喰われるって…狼みたい。」
ドキドキうるさい心臓が、月島さんに気づかれないように平然を装う。
「男なんてみんな狼みたいなもんだろ。
だから、もうこんな所に来るな。」
頭においた手で、そのまま月島さんは私の頭をわしゃわしゃと撫でる。
「わっ…。」
乱れた髪の毛の隙間から、彼の顔を見上げる。