This Is Love Story
少し上がった口角に、優しそうに細められた切れ長の目。
あ、笑った…。
笑うと少しだけ幼くなるんだな…。
大人っぽい月島さんの意外な一面を見ると、
なんだかすごく嬉しくなる。
もっと、いろんな月島さんを見たい。
もっと月島さんの事を知りたい。
まだ2回しか会ったことないのに、こんな事思うのはおかしいのかな?
よくわかんないや…。
「棗が渡した紙…。」
静かな路地裏に、月島さんの心地よい声が
また響く。
「え…?あぁ。これの事ですか?」
私は、スクールバッグに大切に入れておいた
あのメモを取り出す。
「…それ、俺の番号。」
「え…?」
これ、朝比奈さんの電話番号じゃないの…?
月島さんの携帯番号……。
「いつでも電話してこい。
…すぐに迎えに行ってやる。」