This Is Love Story
ふと隣に座る月島さんに目を向ける。
眠っているのか、腕を組んで目を瞑っている
月島さん。
起こさないようにそっと彼のきれいな黒髪に触れてみた。
わ…すっごくサラサラ。
ずっと触ってみたいって思ってたんだよね。
いいなー。サラサラな黒髪。
私は生まれつき色素が薄くてくせっ毛だから、すごく羨ましい。
「……なに?」
そんな声と同時にゆっくり開いた漆黒の瞳。
月島さんと目が合うと、その瞳に吸い込まれそうな感覚になる。
まるで催眠術にかかったみたいに体が動かなくて、ただ顔が熱くなっていくのだけを感じられた。
しばらく見つめ合う私と月島さん。
月島さんの独特な雰囲気に、ゴクリと唾を飲んだその時───…