This Is Love Story
月島さんの言葉を遮って入ってきたのは、
もちろん雄大。
「冷てぇ…雨降ってきやがった。
おいブス、タオル持ってねぇ?」
濡れたワイシャツをパタパタしながら、憎まれ口を叩く雄大。
いつもなら言い返すところだけど…
今は月島さんの言葉が気になって、大人しくカバンの中のタオルを差し出す。
「お、たまには使えるじゃねーか。」
「それはどうもありがとー。」
軽く雄大を受け流して、月島さんに向かう。
「月島さん。
さっき、なんて言おうとしたんですか?」
そう聞き返したけど、月島さんは私の頭をクシャッと撫でるだけで…
「なんでもない。」
そう言って教えてくれなかった。