This Is Love Story
そんな3人の会話も、今は頭に入ってこない。
「つ…月島さん…。」
これ以上くっついていたら、おかしくなってしまう。
私は離れるために月島さんの方を向いたけど…
その瞳と目が合ってしまうと、つい見惚れてしまうんだ。
「────…〝禅〟。」
「え…?」
まっすぐ私を見る月島さん。
やっぱり、綺麗な瞳だな…。
「禅って呼べよ。」
私の頬にそっと手を添えて彼は言った。
え…?
私が…?月島さんのことを…?
……いや、無理無理無理!!!!!
私の処女の恩人を、下の名前で呼ぶなんて!
「む…無理です!!」
いくらなんでも恐れ多すぎる!!
首をブンブン振って全力で拒否する私に、眉間にシワを寄せる月島さん。