わたしのキャラメル王子様・番外編
一言で言えば存在感。
とでもいうのかな。
それを宝箱のなかに一生隠していたい気もするし、全世界に思い切り叫んでみたい気もする。
この映像を見てしまってから、この矛盾した気持ちとずっと戦ってる。
そんなことで悩む自分に疲れる。果てしなくめんどくさいんだ私は。
それって煩悩だよね、って
京ちゃんには言われた。
京ちゃんの言葉を借りれば
煩悩こそがうちらの生きる活力なんだって。私たちは
煩悩まみれが当たり前って。
好かれたいし、求められたい
みせびらかしたいし隠したい
美味しいものを食べたいし
でもやせたいしキレイになりたい。
勉強したくない
もっと遊びたい
でも合格はしたい
自分を表現したい
いいねだってリツイートだって
できればたくさん欲しいとか他にもいっぱい。
『とりあえず、絵馬何枚使ってもいいから、新年にその煩悩全部吐き出してみれば?』
京ちゃんにそう言われて考えた。
私の煩悩、軽く108つ越えてそうだな。
そういえばツリーの伝説に願い損ねたことを絵馬に書くんだって、悠君も張り切ってたっけ。
ベッドに仰向けにダイブしたら、玄関が開く音がした。
とりあえず、これを悠君にちゃんと見せよう。