わたしのキャラメル王子様・番外編

「ほんとだよ、アイツとは一度挨拶しただけだって」



悠君は凍えて帰宅すると、呑気にお風呂上がりのグレープフルーツジュースを飲みながらそう言った。



「悠君がアイツ呼びであっちが敬語なんて変だもん」



そう言ったら男子の世界ではゲームの強弱が上下関係に左右するとかわけのわからない返事が返って来た。



「ガチャ運全然ないんだよ。
なんなら懸垂回数も負かしたもんね」



「そんな遊びやってんの?
それって普通に仲良しじゃない?」



「違うよ、アイツがなついてくるだけ」



中高生だけじゃなく、世の女性全般に幅広く支持されてるイケメン俳優(しかも年上)に好かれてこの無関心。

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