わたしのキャラメル王子様・番外編

「ちゃんと叱っといたから」



「ん?」



「結婚を前提にお付き合いしてる彼女がいる奴を合コンに誘うのは常識はずれだよって」



「……そうですか」



「なんか暗くない?」



「そんなことないよ」



私は合コンに誘われたという事実にへそを曲げてるんじゃない。



周りの女子が敵だと思ってたのに、敵が世界中の女子(男子もあり?)になりそうな気配に戸惑ってるだけなんだ。



「まだ会ってもない美少女にやきもち妬いてるんじゃないのー?」



悠君がふざけながら距離を詰めてきたから、膝を更に強く抱いた。



「焼き肉には行きたいけど沙羅以外の女の子には興味ないよ」



そんなこと言われても無視。
つまりは八つ当たり。



「沙羅以外の女の子には全然まったく興味ないってば!!」



強調が足りないと思ったのかおっきな声で言い直す悠君が可愛すぎて顔を隠した。



「そうやって逃げてもすねても可愛いけどさ」



言いながらまた距離を詰めてくる。



「素直になっていいんだよ?」



今は隣に来ないでほしい。



「ほんとは俺のこと独り占めしたいんでしょ」



やっぱり
隣にいて欲しい。

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