わたしのキャラメル王子様・番外編
「じゃあ俺の分なんか買ってきて?ココアかミルクティーがいいな。アチアチのやつ」
「え……でも!」
迷ってたら、沙羅は一人じゃお使いもできないんだ?って煽ってきた。
「わかった……買ってくる」
「一人だと列抜けられないけど、二人だとこれができるのがいいよね」
「すぐ戻るね!」
ほんとはもう、一瞬たりとも離れたくないの。
「ゆっくりでいいよ。そのために俺いるんだし。買い物もしとくから」
もしかして、抱きしめたのはわざとかな。
私をここから抜けさせるため?
悠君の優しい罠に、まんまとひっかかってしまった。