わたしのキャラメル王子様・番外編
「……どーした?」
熱い。とても。
「部屋暖めないとね」
ベッドでゆっくり休ませてあげたい。きっと今日1日慣れない場所でいろいろ奮闘させられて、身体が悲鳴をあげてるんだ。
帰国してからたったの数日しか経っていないし、もしかしたらまだ時差にすら慣れていなかったかもしれない。それなのにきっと、私のために無理してくれたんだ。
「……他に、何かできることない?」
「隣の部屋にいてくれればそれでいいよ」
「なんか遠いなぁ」
「そんなことないって」
なぜだかニューヨークより遠くに感じちゃう。悠君は、目の前にいるのに。
「何もさせてもらえないなら一緒に寝込みたい」
「はい?」
「悠君のしんどいの、私にもわけてほしい」
悠君のマスクをひっぺがすと、
思い切り背伸びして、彼に無理矢理キスをした。