わたしのキャラメル王子様・番外編

「京子でーす♪」



いつもと変わらないテンションだった。



「京ちゃんお腹治った?もう大丈夫なの?」



「うん、完全復活!お騒がせしました」



「ほんと?よかった~」



それならきっと明日からの補講にも出られるってことだ。京ちゃんが一緒なら、寒くて苦痛でしかない冬休み登校も頑張れる!



それを乗り切って三学期になれば、悠君が転校生として学校に戻ってくるし。



「そうだ、昨日は連絡できなくてごめんね」



お土産を届けるどころか、なんだかめまぐるしくてお礼も言えてなかった。



「いーよいーよ。ラブラブだったんでしょ」



「いやそれがね……」



いろいろ事件が起こったわりには、私たちの間には特になんの進展もないことに気がついた。



「王子のカノジョについてもいっぱいつぶやかれてたね!見た?」



「えっ、そうなの?」



京ちゃんは今スマホの向こう側で絶対ニヤニヤしてるはず。やだ。ネットこわい。
知らないままでいい!



「めぼしいのスクショしたから見る?」



「いいいい!わざわざそんなことしなくていい!」



「そーお?沙羅ってみんなからの好感度、結構高かったよ?」



……もうネットで一喜一憂したくないや。
< 66 / 141 >

この作品をシェア

pagetop