わたしのキャラメル王子様・番外編
「京子でーす♪」
いつもと変わらないテンションだった。
「京ちゃんお腹治った?もう大丈夫なの?」
「うん、完全復活!お騒がせしました」
「ほんと?よかった~」
それならきっと明日からの補講にも出られるってことだ。京ちゃんが一緒なら、寒くて苦痛でしかない冬休み登校も頑張れる!
それを乗り切って三学期になれば、悠君が転校生として学校に戻ってくるし。
「そうだ、昨日は連絡できなくてごめんね」
お土産を届けるどころか、なんだかめまぐるしくてお礼も言えてなかった。
「いーよいーよ。ラブラブだったんでしょ」
「いやそれがね……」
いろいろ事件が起こったわりには、私たちの間には特になんの進展もないことに気がついた。
「王子のカノジョについてもいっぱいつぶやかれてたね!見た?」
「えっ、そうなの?」
京ちゃんは今スマホの向こう側で絶対ニヤニヤしてるはず。やだ。ネットこわい。
知らないままでいい!
「めぼしいのスクショしたから見る?」
「いいいい!わざわざそんなことしなくていい!」
「そーお?沙羅ってみんなからの好感度、結構高かったよ?」
……もうネットで一喜一憂したくないや。