わたしのキャラメル王子様・番外編
『我らの天使が行方不明になり、一時はどうしようかと思いましたが、みつけてくれた方のお陰で、すべての仕事を滞りなく進めることができました』
『僭越ながらその方と仕事をしてみたいなんて、初対面の一般人の方なのに、思わず声をかけさせていただきました。ぶっちゃけいい返事がもらえるか自信はありません。でも俺はあきらめ悪いからね、みんなもよく知ってるでしょう?』
『とにかく、今回のツアーに携わってくれたすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。本当に楽しかった、みんなありがとう!愛を込めて。山下当麻』
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「えーっと。これはいったいどういうことかな?」
あまりの急な展開に、
思考がまったくおっつかない。
「ねぇ、もうズバリ言ってもいい?倒れないでね?」
うんとだけ、どうにか頷いた。
「当麻が思わず出演オファーしてしまった人って佐野君じゃないの?もうそれしか考えられないよ。だとしたら、サイン入りの未発表写真集の初版を渡されてたってどっこもおかしくないんだもん!この本宣材グッズなんかじゃないって!」
ココアもすっかり冷めきって
頼んだケーキもガビガビになっちゃった。