わたしのキャラメル王子様・番外編
「ねぇ悠君。なんで嘘ついたの?秘密にしてることもあるでしょ?」
悠君の顔を見れそうにない。
冷たい水でひたすらレタスを洗った。
「グッズなんてなかったって。もらったのは写真集一冊だけだったって。京ちゃんから聞いたからもう全部知ってるんだよ」
「あぁ、あれか」
悠君は包丁を置いて、こっちに向き直った。
「そっか、いろいろ聞いて気になったんだ?」
「……うん」
素直にそう言うと、悠君はこっちをじっと見た。なんだろう、身構えてしまう。
「じゃあもしかして、あれ見た?」
あれって、写真集のことだよね。
「……うん見た」
なんで直筆サインの入った未発売の本なんかを持ってるのか、ちゃんと説明してほしい。
「エロくなかった?あれ」
「え?あぁ、うん」
ん?何言ってんだ?
「嘘ついてごめん。実はあれ、ロッカーに隠したんだ」
「えっ、そうなの?でもなんで……ちょっ、悠君!?」
不機嫌な顔が近づいて
責め立てられるように後ずさってしまった。