わたしのキャラメル王子様・番外編
「すごいね、喧嘩回避したよ俺たち!」
「確かにいつもなら子供みたいな言い合いになってるのにね」
「てことは、今日は『喧嘩になりそうでならなかった記念日』だ」
「なにそれ!今更だけど悠君て発想がへんだよね」
不安になったりホッとしたり、
呆れたり笑っちゃったり。
悠君といると感情がこんなにもめまぐるしい。
でも私をこんなふうに翻弄するのは、きっと悠君だけなんだ。
「あーあ。参考書に触らないって決めた2日間も終わっちゃうね。あっけなーい」
明日からまた早起きしてあのピリピリした空間でお勉強だ。悠君は明日撮影予定なんだろうな。
「何言ってんの?まだ終わってないよ?」
「そう?でも、ここ片付けたらもう明日の準備しなくちゃ」
テーブルの上を片そうとした手を、悠君に掴まれた。
「ん?」
「プレゼントちょーだい」
「あっ、だよね~」
悠君はご飯を作ってくれたのに、結局なんにも用意してなかった!