わたしのキャラメル王子様・番外編
「例の撮影の確認用映像なんかがここに送られて来るんだけど」
「外出時は沙羅に預けてるんだ?いいね、隠し事なしってことか」
私が頷くと、京ちゃんは目をキラキラさせた。
「しかもこれに当麻からメールがくるんでしょ?」
小声だけれど
身を乗り出しての前傾姿勢がその興奮を物語っている。
「まさか、制作スタッフやよくてマネージャーさんくらいだよ」
「そうなの?いつか紹介してもらえるかもなんて夢見てたのに」
「ないない、それはない」
多忙だからアイツには簡単に会えないよって悠君も言っていた。
「それよりさ悠君が出てるカット、見る?」
「いいの?見る見る!」
京ちゃんが座ってる側のソファ席に移動して、二人で壁にべったり背中をくっつけた。
周りから覗き見されないようにしないと。
「編集前で音すら付いてないんだけど」
「そんなの問題ないよ。ワクワクしてきた!」
再生マークをタップすると
画面に映像が浮かんだ。