暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「………………………とまぁ言葉が少しすぎましたが、だいぶ練習されたようで、このまま夜のパーティーに挑んでも大丈夫かと思われます」
「本当ですか……………っ!」
「今回のパーティーは社交ダンスはなさらないかもしれませんが、覚えていて損はありませんからね。この調子でパーティーも頑張ってください。それと、パーティー開始は夜ですが、何せよ他国なもので。
早めに出発するので、そろそろお支度をお願い致します」
もしや、最後のそれを伝えるためにここへ?
わざわざダンスにも付き合ってくれるなんて、思ってたより良い人みたい………。
ファン宰相は私に向かって軽く頭を下げると、部屋から出て行った。