暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「……………あ………………いや………………」
先程の気迫とは一変、いきなりステラ王女様は何かに怯え始めた。
視線は私に……………いや、こちらにあるのだけど、
本当に失神してしまいそうなほどに青ざめている。
それはあの時と比べようがないほどに。
そして、
私も何となく後ろからただならぬ冷気を感じていた。
背筋がゾッとするような、死神にあったかのような………………。
怖い。
私は恐る恐る後ろを振り向くと、そこには驚くほどに冷たい目をした陛下が立っていた。