暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「これは部屋移動と妃任命の辞令書だ」
「用意周到だな……(笑)つまり俺はこれを持って後の処理をすればいいのだな?」
「分かっているではないか…(笑)」
徹夜明けだというのに本当辛いぜ…………。
「じゃあ、俺はこれで___………」
用事も終わり、直ぐ様出された仕事に取り掛かろうとした時、
前からリードの鋭い声が飛んできた。
「待て」
「どうした?」
「誰かいる」
リードは茶色い木のドアをジッと見つめると、鋭い声で来た人に声を掛けた。
普通ならこれでどこか行くはず何だか…………中々執務室前から離れない。
(命が惜しくないのか………)