暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
宰相様は既に何の話か知っているのか、先程から表情が全然変わらない。
私は息を呑んで陛下の言葉に耳を傾けた。
「____~…なれ」
「……………え?」
陛下が私にいった言葉はそれはそれは驚くような事で、私は思わず固まってしまった。
「もう一度言ってやろう。余の『妃』になれと言っているのだ」
「妃………?」
「あぁ」
予想外の言葉に思わず固まる。
………………いや、こんな言葉誰か予想しただろう。