暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「それよりも、リリアンは?」
辞令が出された時までは側に居たのだけど、ここ最近見ていない気がする。
と言っても6日ぐらいだが。
「リリアンは体調が宜しくないようで、自室で休んでおります」
「6日も体調が悪いとは……」
「いえ!2日間は実家に戻っていたようなので、実際には4日間の体調不良になります」
それでも4日間の体調不良とはかなりのものだ。
ちゃんと医者には診せたのだろうか?
「サニー。リリアンの元へ向おう」
「かしこまりました。直ぐに支度致します」
私はリリアンに会うべく、使用人の使う寮へと足を向けた。