暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】



「私が………妃に?」


憧れていた私の夢。妃になる事。


お父様の言い方には多少嫌味も入っているが、


もし私がアニ様の次に陛下の妃となれれば、家にとっても自分にとっても、どんなに良い事なのだろうか。


「妃になれるの……?」


「あぁ、なれる。お前がなりたいと望めばな(笑)」


何を根拠にお父様が妃になれると言っているのかわからないが、言葉こそ乱暴だがお父様は昔から嘘はつかない。


私はきっと貴族のツテでそんな話があったのだろうぐらいに思って聞いていた。




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