暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
進むにつれて光は眩しさを増し、さらにその声は近くなる。
『アニ』
『陛下………?』
光に包まれながら思い出したのは、この声が陛下だと言うことだった______。
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「……………ん…っ………」
目を覚ますと私は自室のベッドの上にいた。
そして、手を握ったままそのベッドの上に寝てしまっているのは
ずっと名前を呼んでくれていたであろう陛下だった。
「いつからここに居てくれていたのだろう……」
そう呟いてガッシリとつかまれた手を見つめる。