暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】



運び終わり違う仕事へ移ろうと歩き出した私にアイルさんは不安そうに「顔色……本当に悪そうだけど大丈夫?」と聞かれたが、心配をかけたくなくて


「大丈夫。久しぶりに戻ってきたでしょ?体が鈍っているだけですよ」


と誤魔化したのが、後に問題を生むことになるとは、この時私は思ってもいなかった_________。









それから3日後。


なぜか私の体力は日に日に低下していき、強くキツさを感じるようになった。


「アニーナ。ここ手伝って」


「分かりました」


顔に出してしまえばまたアイルさんが心配するに違いない。


そう思った私は顔に出さないよう必死に堪え、いつものように仕事をしていた。


アイルさんに頼まれ一緒にダンボールに入った荷物を運んでいく。


「せーのっ!」


____ドスンッ。

「ほんとこれ重いねぇ〜。アニーナの手があいていて助かったよ!」


アイルさんは無事に運び終わった荷物を眺め、嬉しそうにそう話した。


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