暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「誰が悪いなどと言った?おぬしは余の妃だ。これからもずっとな」
私は………………陛下の側にいていいのか…。
「悲劇などもう起こさせぬから安心せよ」
…………私も皆が守るように私も守れるようになりたい。
陛下の側で、そしてサニーやリリアン、他の使用人達の側で。
この力を隠さずに表で使って、
皆を助けていきたい。
「アニーナ。余の妃に戻れ」
陛下の真剣な目が私を捉える。
私の答えなどもう決まっていた。
「私で宜しければ謹んでお受けいたします……!」
自分に素直に。
この命を受ける…。