暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「本当ですか……っ!私が妃になれば父も母も、そして兄たちも認めてくれるし、きっと喜んでくれる。そう思って、宮殿に入ったのです!」
そう笑うその顔は、何だか悲しく見えた。
深く聞きたいけど、あまり踏み込むのは止めておこう。
聞いていいことと、悪いことがあるってものだ。
後で聞いたが残りの2人の名は、『ダリア』と『アンナ』と言うらしい。
合わせてこの4人が、滞在中に私のお世話をしてくれる使用人だ。