暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】
「とにかく私は陛下の妃候補でもなければ、特別でもない。それよりも、この話はこの辺でお終いね。いつどことで誰が何を聞いてるのか分からないし」
陛下の耳に入り『こいつ自意識過剰か』と思われてもいやだし……………。
それにこの廊下はよく響く。仮に陛下が運悪くこの廊下に居たのなら、確実に聞こえてるはずだ。
私がそう言うとサニー達は「かしこまりました」と返事をして、
やっとたどり着いた図書館の中へと入っていった。