白き桜と黒き神
『ねぇ?…悠馬?聞いてるの?』


ニコニコとしながら首を傾げる姿はあの頃と何も変わらないように見える


その、瞳の奥に灯る闇と憎しみを除けば


悠「…あ、あぁ……俺は…協力するよ。…俺だって…柊雨の事、悔やんでるんだから…ただ…」


そう、俺だって…柊雨の事を守れなかった


柊雨の事を助けられなかった


そして…アイツらが憎い


けど、俺は復讐なんてしない。


そんな事しても、アイツは帰って来ないから


でも、桜雨にとっては違う


だから俺の価値観を押し付けるつもりは無い


けど、ひとつだけ…


悠「…人殺しだけには…アイツらのようにだけはなるな…良いな」


その言葉に桜雨は微笑んで


『…もちろんだよ』


そう言ったんだ。


なら、その言葉を信じるしかない


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