白き桜と黒き神
STAGE TWO
馬鹿らしい。相変わらず権力が好きなのね。


力を振りかざして屈服させて、何が楽しいのかな…


「…だから?」


私も怜治も冷めた目でオレンジ頭を見つめる


オレンジ頭もチワワ男も呆然として惚けている。


?「……くっ…はははっ!」


───は?


チワワとオレンジの前の席の白髪男が急に笑い出した。


何、頭でも打ったんじゃないのこいつ。


?「…お前達…面白いな。」


あーあ、目付けられちゃった


面倒くさい事になるわ…


まぁ、復讐するには手っ取り早い状況に向かっている事に間違いはないのだけど


?「…俺達の仲間になれよ」


白髪男は偉っそうに足を組んで見下すかのようにこちらを見て“命令”する


その言葉はここにいる下僕達には絶対なんでしょうけど、私達がそうとは限らない。


「断る」


だーって、1回でOKしちゃったら怪しまれちゃうでしょ?


それなら…1度断って油断させた方が良いじゃない


それにこの男気に食わないのよ


まるで自分が世界の中心とでもいう態度。


ギラギラとした欲を宿して煌めく肉食獣のような瞳


女も男もひれ伏す、絶対的な権力


この偉そうな王様は、新鮮で珍しいオモチャが欲しいだけなんだもの


ねぇ、そうでしょう?


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