白き桜と黒き神
陸「…ふっ…やっぱおもしれぇ。気に入った。」


ニヤニヤしないで気持ち悪い。


…まぁ、これは逃げられなさそうね。けど、反抗せずに捕まるなんてしないわよ?


陸「おい。連れていくぞ」


その言葉に彼の周りにいた4人の男子は立ち上がるとこちらに近寄る


1人の男が私に手を伸ばした所で怜治が立ち上がり男の手を捻りあげた


「汚い手で桜雨に触るな」


辺に広がる息苦しい程の殺気に、男達はたじろいだ


陸「…っ!…その殺気、只者じゃないな。…面白い、余計気に入った」


?「り、陸斗!…僕達じゃ、無理だよ!」


そんな下僕の言葉になんて耳を貸す王様ではなかった


陸「…口答えをするな」


その言葉に男達は唇を噛み締めるしかなかった


その様子に少しだけ気の毒になった私は怜治へ視線を投げかける


怜治は無言で頷くと手を離した


「わかりました。着いて行きましょう」


男達は少しだけ目を見開くとほっと安堵の表情を浮かべた


それほどこの男が怖いのだろうか?


この程度の男のどこが怖いのだろうか
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