白き桜と黒き神

雅｢んー…じゃあ、入れ。｣


まさのその言葉と同時に教室の扉が開いた


歩く度に揺れてサラサラと涼やかな音を鳴らす漆黒の髪をなびかせて彼女は教室へと足を踏み入れた


｢今日からこの学校でお世話になることになりました。綾乃萌結（あやの めい）ですっ！よろしくね♪｣


花が綻ぶ瞬間を彷彿とさせる温かな微笑みを浮かべ彼女は言った


私と目が合うと一瞬目を見開いたがすぐに元の表情に戻りニコニコと笑いかけてきた


…なんであんな笑ってるのか…ちょっと気味悪いわ…


まぁ、これで駒は揃ったしね


準備万端…だね…


…よろしくね…萌結ちゃん。精々いい働きをしてよ…？