彼は私の全てだった
中村さんと私の恋が動き始めた。
私はシュウのことを胸の奥にしまって
二度とこの想いを引き出さないと決めた。
それでもシュウの顔を見ると未だに緊張する。
今日の機嫌は悪くないか?と顔色を伺い
すれ違った時のシュウの匂いに胸が締め付けられる。
それでも中村さんが店に来るとときめいて
電話をもらうと笑顔になった。
まだ酔ったあの日以来、キスもしてないけど…
私たちは少し離れた場所で会って
中村さんの部屋に行くことが多くなった。
今日も一緒に料理をして食事して
ソファーで映画を見て
会社の話を少しだけ聞いてもらった。
「もうこんな時間!帰らなきゃ。」
「じゃあ送ってくよ。」
中村さんは今日も何もせずに車の鍵を持って靴を履いてる。
私も同じように靴を履いて玄関のドアを開けようとした。
「ミチル。」
とつぜん呼び止められて振り向くと
中村さんの顔が目の前にあった。
開けようとしたドアを中村さんの手が静かに閉じて
ドアと中村さんに挟まれて身動き取れない私に
中村さんが口付けた。
私は瞳を閉じて中村さんのキスを受けた。
唇を重ねるだけの優しいキスだった。
しばらく見つめ合って
もう一度キスをした。
「じゃあ、送ってく。」
中村さんは私の手を繋ぎ
駐車場まで何も言わずに歩いた。
中村さんと繋いだ手に神経が集中した。
「大丈夫?」
と突然中村さんに聞かれて
「大丈夫です。」
と笑顔で答えた。
「また近いうちに逢おう。」
「はい。」
中村さんが車のエンジンをかけて
シュウと彩未が住むマンションへ向かう。
私たちはいつも少し離れた場所で別れる。
帰り際に中村さんはもう一度私にキスをした。
きっとこれから会うたびにキスをする。
そして次はきっとこれだけじゃ済まないと思う。
私は複雑な気持ちで車を降りた。
バカみたいだけど…
本当にバカみたいだけど
何となくシュウに後ろめたい気がしていた。
私はシュウのことを胸の奥にしまって
二度とこの想いを引き出さないと決めた。
それでもシュウの顔を見ると未だに緊張する。
今日の機嫌は悪くないか?と顔色を伺い
すれ違った時のシュウの匂いに胸が締め付けられる。
それでも中村さんが店に来るとときめいて
電話をもらうと笑顔になった。
まだ酔ったあの日以来、キスもしてないけど…
私たちは少し離れた場所で会って
中村さんの部屋に行くことが多くなった。
今日も一緒に料理をして食事して
ソファーで映画を見て
会社の話を少しだけ聞いてもらった。
「もうこんな時間!帰らなきゃ。」
「じゃあ送ってくよ。」
中村さんは今日も何もせずに車の鍵を持って靴を履いてる。
私も同じように靴を履いて玄関のドアを開けようとした。
「ミチル。」
とつぜん呼び止められて振り向くと
中村さんの顔が目の前にあった。
開けようとしたドアを中村さんの手が静かに閉じて
ドアと中村さんに挟まれて身動き取れない私に
中村さんが口付けた。
私は瞳を閉じて中村さんのキスを受けた。
唇を重ねるだけの優しいキスだった。
しばらく見つめ合って
もう一度キスをした。
「じゃあ、送ってく。」
中村さんは私の手を繋ぎ
駐車場まで何も言わずに歩いた。
中村さんと繋いだ手に神経が集中した。
「大丈夫?」
と突然中村さんに聞かれて
「大丈夫です。」
と笑顔で答えた。
「また近いうちに逢おう。」
「はい。」
中村さんが車のエンジンをかけて
シュウと彩未が住むマンションへ向かう。
私たちはいつも少し離れた場所で別れる。
帰り際に中村さんはもう一度私にキスをした。
きっとこれから会うたびにキスをする。
そして次はきっとこれだけじゃ済まないと思う。
私は複雑な気持ちで車を降りた。
バカみたいだけど…
本当にバカみたいだけど
何となくシュウに後ろめたい気がしていた。