彼は私の全てだった
悪魔様の言うとおり
中村さんはいつもと変わらぬ表情で
私を部屋に上げた。
そして突然の訪問を予感していたかのように
動じず、穏やかで私は少し安心してしまった。
「あー、コーヒー切らしててインスタントしか無いけどいい?」
きっとお茶の心配なんかしてる場合じゃないはずだ。
「あの、何があったんですか?」
中村さんはスティックに入ったインスタントコーヒーをカップに注ぎながらため息をついた。
「彩未は何をしたんですか?」
その質問には答えずに中村さんは私に問いかけた。
「ミチルは俺を信じる?」
その問いかけの意図は分からなかったが
私は大きく頷いていた。
中村さんは誰より信頼できる人だ。
「実は…セクハラで訴えられた。」
「え?」
「休憩室で瀬戸さんの身体に触ったって…」
そんな事有り得ない。
中村さんはそんな人じゃない。
「それって…きっと…」
そこまで言ったがその後の言葉は飲み込んだ。
まだ確証は無いから、私はその名前を言えなかった。
でもそれはきっとシュウが彩未にやらせたのだと思った。
「そんな顔しなくても大丈夫だ。
ミチルは信じてくれるだろ?」
「はい。
私、証言します。
絶対に地区長のこと守ってみせますから。」
「ミチルを手放さなきゃ良かったな。」
その言葉が私の胸をえぐる。
私のせいで中村さんはこんな目に遭ってるのだ。
私はシュウが許せなかった。
とりあえず真相を確かめるために彩未に逢いに行くことにした。
私を部屋に上げた。
そして突然の訪問を予感していたかのように
動じず、穏やかで私は少し安心してしまった。
「あー、コーヒー切らしててインスタントしか無いけどいい?」
きっとお茶の心配なんかしてる場合じゃないはずだ。
「あの、何があったんですか?」
中村さんはスティックに入ったインスタントコーヒーをカップに注ぎながらため息をついた。
「彩未は何をしたんですか?」
その質問には答えずに中村さんは私に問いかけた。
「ミチルは俺を信じる?」
その問いかけの意図は分からなかったが
私は大きく頷いていた。
中村さんは誰より信頼できる人だ。
「実は…セクハラで訴えられた。」
「え?」
「休憩室で瀬戸さんの身体に触ったって…」
そんな事有り得ない。
中村さんはそんな人じゃない。
「それって…きっと…」
そこまで言ったがその後の言葉は飲み込んだ。
まだ確証は無いから、私はその名前を言えなかった。
でもそれはきっとシュウが彩未にやらせたのだと思った。
「そんな顔しなくても大丈夫だ。
ミチルは信じてくれるだろ?」
「はい。
私、証言します。
絶対に地区長のこと守ってみせますから。」
「ミチルを手放さなきゃ良かったな。」
その言葉が私の胸をえぐる。
私のせいで中村さんはこんな目に遭ってるのだ。
私はシュウが許せなかった。
とりあえず真相を確かめるために彩未に逢いに行くことにした。