彼は私の全てだった
シュウの部屋に夜に訪れるのは少し怖い。
夜のシュウはいつも少し壊れている。
まるで悪魔に取り憑かれているかのように
人の心を踏みにじりたくなるようだ。
そして時にそれは私の命まで脅かす。
「何?抱かれに来たワケ?」
「話がある。」
シュウは私の手首を掴むと部屋に引き入れた。
「何?」
悪魔は微笑みながら私に近づいて来る。
私はその目を見ずに少し距離を取りたくて
リビングの椅子に座った。
シュウは近寄るのを諦め、テーブルを挟んだ向こう側に座った。
「何?」
「もうシュウの思い通りにはならない。
ここに来るのは最後だし、
シュウが私の部屋に来ても入れない。」
シュウはため息をついたかと思うと
笑い出した。
怖かった。
脚が震えてるのが自分でもわかった。
「中村のせい?
俺が中村を罠に嵌めたと思ってるだろ?
いいか?やったのは彩未だ。」
「だとしても…彩未はシュウのためにやった。
私はそんなシュウが怖いし許せない。」
シュウはテーブルの上を猫のように四つん這いで歩き
難なくその距離を縮めて私の前にやって来る。
「俺のために何でもするって言わなかった?
死んでもいいって言わなかった?」
次の瞬間、シュウは私の上にのしかかり
私たちは椅子ごと倒れた。
そしてシュウは私の首に手をかけた。
「このまま一緒に逝くか?」
苦しくて悲しくて涙が私の頰を濡らす。
その涙が温かくて生きたいと感じる。
私はもがいてシュウから逃れようとした。
そのうち力が入らなくなって
私の意識が飛んだ。
夜のシュウはいつも少し壊れている。
まるで悪魔に取り憑かれているかのように
人の心を踏みにじりたくなるようだ。
そして時にそれは私の命まで脅かす。
「何?抱かれに来たワケ?」
「話がある。」
シュウは私の手首を掴むと部屋に引き入れた。
「何?」
悪魔は微笑みながら私に近づいて来る。
私はその目を見ずに少し距離を取りたくて
リビングの椅子に座った。
シュウは近寄るのを諦め、テーブルを挟んだ向こう側に座った。
「何?」
「もうシュウの思い通りにはならない。
ここに来るのは最後だし、
シュウが私の部屋に来ても入れない。」
シュウはため息をついたかと思うと
笑い出した。
怖かった。
脚が震えてるのが自分でもわかった。
「中村のせい?
俺が中村を罠に嵌めたと思ってるだろ?
いいか?やったのは彩未だ。」
「だとしても…彩未はシュウのためにやった。
私はそんなシュウが怖いし許せない。」
シュウはテーブルの上を猫のように四つん這いで歩き
難なくその距離を縮めて私の前にやって来る。
「俺のために何でもするって言わなかった?
死んでもいいって言わなかった?」
次の瞬間、シュウは私の上にのしかかり
私たちは椅子ごと倒れた。
そしてシュウは私の首に手をかけた。
「このまま一緒に逝くか?」
苦しくて悲しくて涙が私の頰を濡らす。
その涙が温かくて生きたいと感じる。
私はもがいてシュウから逃れようとした。
そのうち力が入らなくなって
私の意識が飛んだ。