仁科くん、君ってやつは
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誰かに泣いてるところを見られたくない。
だって恥ずかしいし、みじめな気分になるから。
全ての授業が終わった放課後、屋上へと続く階段に座って、頬杖をつく。
本当は屋上に出て、空に向かって大きな声を出したい気分だったんだけど、
鍵、しまってたから。
授業中とか、休み時間中は、気丈に振る舞った。
何も気にしてないようなフリをして、なんとかやり過ごした。
本当は家に帰りたかったけど、お母さんがいるから。
今は1人になりたい気分っていうか。
「はぁーーー……」
ペタッと、その場に寝転がる。
床のタイルがひんやりと冷たい。