ふたりの彼女と、この出来事。 (新版)
と所長が、僕の肩をポンッと叩いてニッと微笑みかけてきた。

「じゃそういう訳で、よろしく頼みますよ~、これからの共同研究」

「え、ええ。任せてください」

答えて横を向く。

微笑んで返してくれるミライがいる。

ん~、なんてステキな笑顔。

「一緒に頑張ろう」

つい声を掛けてた。

「ハイ。これからよろしくお願いします」

頭をコクリと下げてくる。

うん、所長と違って行儀作法がシッカリしてる。

(イイ感じだな)

僕の研究室に来てもキッチリこなしてくれそうだ。

(それにキレイだし♪)

ちょっと楽しみ。

「じゃあ控え室に行きましょうか。喉が渇いちゃったよ」

明るく振り返った所長について歩く。

その先には、壁一面のガラス窓で仕切られた控え室があった。
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