ふたりの彼女と、この出来事。
(新版)
研究所に着き、所長に迎えられて研究室に入る。
本田君以下研究員たちが、スタンドの回りで今か今かと待ち構えている。
が、クワンの姿がそこにない。
「あれ、クワンは?」
尋ねると、所長がニッと微笑んで返してきた。
「もしも、の場合を考えてロイと一緒に上で待ってもらってるよ」
「もしも?」
「そう。『彼女』も連れてきちゃったら、そっちに行ってもらおうと思ってね」
なるほど、広海君対策ですか。
(所長にそこまでさせちゃうってのも)
考えたらスゴイ存在だよ広海君。
「じゃあ、データから見るからさ、セーフモードで再起動から始めようか」
声を上げた所長と一緒に、ミライをスタンドへ連れて行ってセーフモードで再起動させる。
笑顔のまま動かなくなったミライの耳に、所長がケーブルを引っぱってきて繋いだ。
「よーし、後はしばらく自動で進むからさ。ちょっとお昼には早いけど、何か食べに行こうか。おごるからさ」
「ホントですか!」
あっ、ナニ声を張り上げて喜んでるんだろ。
う~ん。
誰かさんのせいでオゴリって言葉にすっかり敏感に反応するようになっちゃったな。
本田君以下研究員たちが、スタンドの回りで今か今かと待ち構えている。
が、クワンの姿がそこにない。
「あれ、クワンは?」
尋ねると、所長がニッと微笑んで返してきた。
「もしも、の場合を考えてロイと一緒に上で待ってもらってるよ」
「もしも?」
「そう。『彼女』も連れてきちゃったら、そっちに行ってもらおうと思ってね」
なるほど、広海君対策ですか。
(所長にそこまでさせちゃうってのも)
考えたらスゴイ存在だよ広海君。
「じゃあ、データから見るからさ、セーフモードで再起動から始めようか」
声を上げた所長と一緒に、ミライをスタンドへ連れて行ってセーフモードで再起動させる。
笑顔のまま動かなくなったミライの耳に、所長がケーブルを引っぱってきて繋いだ。
「よーし、後はしばらく自動で進むからさ。ちょっとお昼には早いけど、何か食べに行こうか。おごるからさ」
「ホントですか!」
あっ、ナニ声を張り上げて喜んでるんだろ。
う~ん。
誰かさんのせいでオゴリって言葉にすっかり敏感に反応するようになっちゃったな。