ふたりの彼女と、この出来事。 (新版)
 週末。

広海君が寝ている朝のうちに部屋を抜け出して、研究所へミライを迎えに来た。

休みという事もあって、研究所にいるのは所長一人だけ。

特に異常無しという事らしく、何か注意を受けることもない。

ミライを再起動させて、所長に見送られて建物を出る。

「今度そっちで学園祭があるんだって?みんなで遊びに行こうと思ってるんだ。いいかな?」

そう言って微笑みかけてくる所長。

「ええ、もちろん」

そんな訪問なら大歓迎ですよ。

「じゃあ、その時を楽しみにしてるよ」

笑顔で手を振る所長に見送られて研究所を後にする。

「みんな学園祭に来てくれるのね」

「ああ、そうだね」

なんだか楽しくなりそうだ。
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