ふたりの彼女と、この出来事。
(新版)
動き出した、研究室
夕暮れの実験室。
茜色の日の光が差し込む室内には机が三つ並んでるけど、そこには広海君もミライもいない。
実験室にたった一人。
寂しいもんだよな。
(せめてミライでも居てくれたら)
ミライや所長に本田君、みんなが居る研究所のにぎやかさが羨ましいよ。
(それに)
ケンカしてるとはいえ、広海君もいるんだし。
(早く帰ろうかな…)
定時を過ぎて、一度部屋に戻ってミライの着替えをバッグに詰めて、研究所へと戻った。
裏口に出迎えてくれたのは、ミライ。
「おかえりなさい♪」
扉を開けてニッコリ微笑んでる。
「ただいま~」
自然と口元が緩むよ。
「着替え持って来たよ」
「ありがとう」
バッグを受け取ったミライが、両手で胸に抱きしめるように抱え上げた。
「広海さん、ずっと控え室で勉強してるのよ。夢中で周りが見えないみたい」
「そうかぁ」
ハァ。
そりゃますます入る余地が無いよ。
「今日、ロイの再起動に成功して、凄く気合が入ってるみたいね」
えっ、
「ロイが動いたのか?!」
「うん。データの取り出しに成功したって。お陰で研究室は大忙しなの」
やったじゃないか!
無事にアクセス出来たんだ!
「行ってみよう」
勢いよく階段を駆け上がる。
広海君も気になるけど、まずはこっちからだ!
茜色の日の光が差し込む室内には机が三つ並んでるけど、そこには広海君もミライもいない。
実験室にたった一人。
寂しいもんだよな。
(せめてミライでも居てくれたら)
ミライや所長に本田君、みんなが居る研究所のにぎやかさが羨ましいよ。
(それに)
ケンカしてるとはいえ、広海君もいるんだし。
(早く帰ろうかな…)
定時を過ぎて、一度部屋に戻ってミライの着替えをバッグに詰めて、研究所へと戻った。
裏口に出迎えてくれたのは、ミライ。
「おかえりなさい♪」
扉を開けてニッコリ微笑んでる。
「ただいま~」
自然と口元が緩むよ。
「着替え持って来たよ」
「ありがとう」
バッグを受け取ったミライが、両手で胸に抱きしめるように抱え上げた。
「広海さん、ずっと控え室で勉強してるのよ。夢中で周りが見えないみたい」
「そうかぁ」
ハァ。
そりゃますます入る余地が無いよ。
「今日、ロイの再起動に成功して、凄く気合が入ってるみたいね」
えっ、
「ロイが動いたのか?!」
「うん。データの取り出しに成功したって。お陰で研究室は大忙しなの」
やったじゃないか!
無事にアクセス出来たんだ!
「行ってみよう」
勢いよく階段を駆け上がる。
広海君も気になるけど、まずはこっちからだ!