ふたりの彼女と、この出来事。
(新版)
「うん。私も所長の研究所の一員として、ロイに関わってるんだもん。そっちが優先なの。先生だって、ミライさんとそうだったでしょ」
ウッ、
そう言われると返す言葉がなくなる。
(…確かに、人に言えた立場じゃないか)
僕も広海君との関係より、ミライとの実験を優先させてた。
『みらい』を担う大事な仕事として。
(広海君だって研究者だしな)
同じ気持ちになってもおかしくはない。
と、広海君が横からスッと僕の腕を取ってきた。
「でもね…」
ん、何だい?
「先生への気持ちは、あの時と変わってはないから、ね」
と僕の腕を取ったまま、しな垂れるように肩を寄せて来る。
触れ合う肩の温もりは、あの頃と同じだ。
(あの頃と変わらない、ってコトか…)
離れてしまってはいるけど、広海君の中には、あの時と同じ僕への気持ちが変わらずにあるんだ。
「…わかったよ。君の気持ちは」
僕への気持ちも、ロイへの気持ちも、全部ひっくるめてね。
「ホント?うれしい!」
広海君が瞳を輝かせて見つめてくる。
「ねぇ、今夜はあの時の続きの気分で、クリスマスをお祝いしましょ」
そうだね。
「じゃあ、ここを食べ終わったら、ウチへ来るかい?」
「うんっ」
広海君が微笑んで返してくる。
今夜は、素敵なイヴになりそうだ。
ウッ、
そう言われると返す言葉がなくなる。
(…確かに、人に言えた立場じゃないか)
僕も広海君との関係より、ミライとの実験を優先させてた。
『みらい』を担う大事な仕事として。
(広海君だって研究者だしな)
同じ気持ちになってもおかしくはない。
と、広海君が横からスッと僕の腕を取ってきた。
「でもね…」
ん、何だい?
「先生への気持ちは、あの時と変わってはないから、ね」
と僕の腕を取ったまま、しな垂れるように肩を寄せて来る。
触れ合う肩の温もりは、あの頃と同じだ。
(あの頃と変わらない、ってコトか…)
離れてしまってはいるけど、広海君の中には、あの時と同じ僕への気持ちが変わらずにあるんだ。
「…わかったよ。君の気持ちは」
僕への気持ちも、ロイへの気持ちも、全部ひっくるめてね。
「ホント?うれしい!」
広海君が瞳を輝かせて見つめてくる。
「ねぇ、今夜はあの時の続きの気分で、クリスマスをお祝いしましょ」
そうだね。
「じゃあ、ここを食べ終わったら、ウチへ来るかい?」
「うんっ」
広海君が微笑んで返してくる。
今夜は、素敵なイヴになりそうだ。