ふたりの彼女と、この出来事。 (新版)
「動かないで」

じっと見つめてくるミライ。

「そのままじっとしてて」

ミライがスッと顔を寄せてきた。

(えっ、)

まさか?!

(あ…)

呆気に取られている間に、スッと唇を重ねてくるミライ。

(えっ!)

いや、これは一体どうしたワケだ?!

「ミ、ミライ、突然どうしたんだよ?」

「え?ただの毎朝の行事よ。今日も一日、元気で行きましょう♪」

ニコヤカに笑みをこぼしてる。

(毎朝の行事って…)

欧米か!?

(いやいや、海外育ちなのか)

ミライにしてみれば何の事はない朝の行事かもしれない。

だけど、慣れない僕はドキドキするよ。

(ん?)

って事はこれからは、

(これが毎朝の出来事になるのか?)

エヘヘ~ッ、ニヤけちゃうな♪

「じゃ、じゃあミライ、着替えて準備が出来たら、一緒に大学へ出掛けようか」

「うん」

爽やかな笑顔でベッドから体を起こして立ち上がる。

ん~、可愛らしいよミライ。
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