【短】きっと明日も、君のことが好きだから。
朝練に出て、四時間の授業を受けて、給食を食べて、二時間の授業を受けて、掃除をして。
放課後、部室に向かうために階段を降りているとき、思った。
(……本当に、接点がないなぁ)
クラスが違うから、話すことはもちろん、目が合うことだってほとんどない。
快くんと私に、接点なんてなくて。
それがどうしようもなく、かなしくて。
(無理、だよ……っ)
叶わない恋だと気づいているのに、この想い消えてくれないの。
ずっと、好きだったから。
(今でも、すごく、好きだから)
溢れだしそうになった涙をジャージの袖で拭って、私は階段を駆け下りた。
(今は、部活に集中しよう)