僕はどこだ。
僕はどこだ。

与えると信じていた。

僕はどこだ。



僕は雨だった。


雲が太陽を覆い、僕の出番がくる。

僕が現れると嫌がるけれどみんなが喜ぶ。

木々はとてもはしゃぎ本当に嬉しそうだ。

僕はみんなに与えることができるんだ。

僕も嬉しくなる。

誰も綺麗にしてくれない石像、僕が綺麗にしてあげる。

石像も喜び、僕も嬉しくなる。

ある日、いつものように石像を綺麗にしてあげていた。

すると気づいた、石像が溶けている。

はしゃいでいた木々も枯れている。

あぁ、僕のせいだ。

空気が汚れ、僕を汚した。



僕はなんだか泣きそうだ。



でも泣いたらみんなに迷惑がかかる、泣くのをやめよう。

もうやめよう。

いつか綺麗になるまでやめよう。











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