* KING+1 *
今日は急遽 外出になった。私の隣では にこにこと笑っている人が横にいるけれど…


はぁ…これは仕事と言うよりか 明らかおかしいでしょう?
ああ…やっぱりどう考えても納得いかない。


「副社長?今日は仕事で パリ市内を確か視察ですよね?」


「ああ 勿論そうだよ。だから君にアテンドを頼んだ。」


「…ですよね?」


「何か問題があるのかい?社員の不満は 個人的には本来受け付けない主義だが 君の話は特別に聞いてあげるよ。」


「それは有難い話です。今直ぐにでも問題点を話しても大丈夫ですか?」


「そうだな、そこのカフェに入って ゆっくり語り合うのもいいな…。」


二人で これぞパリのカフェっていう場所の外のテーブル席に座る。


「俺はコーヒーを、君は?」


「私は100%のオレンジジュースを お願いします。」


「流石に 君はやっぱりブレない人なんだね。」


オレンジジュースを頼んだだけで、それはどうかと思うのだけど。


パリの道行く人すら振り返る 色気駄々もれの美形のこの男────。


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