* KING+1 *
長い夢の中の様な世界から リアル世界に戻すのは やっぱ先輩で────


「ほら 今からフォーラムに入るぞ。今日はその為に来たんだし、ぼぉっとするなよ。」


頭で、ぼぉっとさせたのは誰よ…と言いたい私がいるけれど、キスの後の恥ずかしさから 先輩に愚痴る事すら儘ならない。


手は恋人繋ぎに変えられ 有無を言わさずに 密着感が半端ない。


「杏は もう俺の側から離れるな。厄介事に巻き込まれるのは ご免だからな。」


「厄介事?いつ 何処で私が悪いの?」


「100%お前のせい。悪くないが…俺が嫌なんだよ。杏が他のやつに絡まれるとか、やめてくれ///」


何?これ何のふり?何で先輩が デレるとか…こっちが困る───。


「あ~ こっちサイドの気持ちお構い無しとか…お前どうしていつもそうなんだ?」


先輩サイドより 私でしょうが…


「もうわかりました。訳わからない先輩は やっぱり放置します。で今は何処に向かってるんです?」


話を剃らして ドキドキする気持ちに蓋をして───。いつもの二人の雰囲気に何とか戻してみた。




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