* KING+1 *
アパートの階段を上がろうとした時 建物の陰から出て来た腕に引かれ 体がぐらつく。

支えた人は先輩のシャンプーと同じ匂いがする。


「先輩?」


「俺の電話は無視して、何で大秦と出掛けてんの?お前さっさと帰った後、ロイが来て大変だったんだぞ。 」


「ロイさんって 先輩の事好きでしょ?じゃないと私の事 あんなにきつく睨んだり普通しないでしょう?」


「ああそうだろな。お前ロイと俺が仲良くなってもいいのか?俺のアパートに今後確実に来れなくなるぞ…」


えっそれは───BL的な関係になるって事で、私が邪魔者になるから?
先輩とロイさん…美男子達の戯れ───ヤバイくらいにキレイでハマるんだけれど。


「早く 俺のアパートに帰るぞ。今日絶対お前は抱き枕だ。俺から逃げんなよ。まぁ俺の下僕だから ご主人様の命令には背けないけどな。」


ニヤリと笑う デーモンが降臨した…
私は 今日自分の事を守り切れるのかどうか、非常に危うい位置にいると身震いしながら 先輩の横でビクビクしながら帰るしかなかった───



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