* KING+1 *
エステルームに入り、着替えをさせられる。
簡易的な薄い生地の羽織り物。流石に拘っているだけあって、着るだけでテンションがあがる可愛い…


着替え終わり、辰野君の前に行き、レポーターらしく感想を告げる。


「初めまして。安藤杏果です。今日は今からエステをします。けど…見て下さい、これ可愛くないですか?着るだけでテンションがヤバくなりますよ。きゃあ//」


どれくらいのテンションで話せばいいか ちょっとわからないから、弾けてみたけれど…


えっと~?辰野君ビデオ回し過ぎじゃない?今私 全然話してないけど?


「辰野君、どうしたの?大丈夫?」


「///え?ああ悪い。ビデオ撮り慣れてないから、いつ止めればいいかわかんなかった。」


「もうびっくりするじゃない?」


「確かにびっくりした…。杏果可愛い過ぎて困る…。俺今日1日何回心臓止まるのか怖いんだけど…マジ大丈夫か?」


「ん、心臓が止まる?何で?私 まだ失敗してないはずだけど…」


「いや、ハハ…こっちサイドの事だから、杏果は気にしないでいいよ。」


「あの…そろそろエステを施術してもよろしいでしょうか?」


エステシャンの方が申し訳なさそうに、会話に入って来て…


私はベッドに横たわり エステシャンに好きにされ悶え苦しむのであった。


その姿や声を聞いて、辰野君はビデオを撮りながら、理性を押さえるのに必死になっているなんて、杏果はそれどころじゃなかったので、知るよしもなかった…。


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