* KING+1 *
「やっと会えた。俺…安藤さんのファンなんだよね。ここの担当って 普段すっごく暇でさ、だけど副社長は変わり者だから…ここにいれば 面白い事がいつかあるんじゃないかって、未来投資して待って正解だった。」


輝来君って ある意味裏表がないタイプで、
すごい分かりやすい。でも 普通じゃないのは確かで…


「とりあえず、まずは仕事だよ。本気出して行くから。目を閉じて…」


えっと────、
ここで素直に目を閉じて私大丈夫なの?


クスッと笑う声がして…


「怖い?」


「輝来君の事を知らない私だよ。当たり前じゃない?」


「ふ~ん、百瀬さん情報とは少し違うんだ。」


「え?先輩と知り合いなの?」


「ん?教えないよ。先輩って百瀬さんだよね。人ってやっぱミステリアスな方が魅力的だと思わない?キス以上はしないから、さっさと目を閉じてよ。」


キスはするんだ…。
ぼんやりと ふ~んと考えて目を瞑る。


「やっば…///百瀬さんに内緒でキス以上許してくれる?」


「何?彼に弱味でも握られてんの?」


「はぁ安藤さんって、思った事直ぐに言っちゃう人なんだ。それに聞いてる話と違うとか。俺久しぶりにドキドキする人に会ったから、テンションがかなりヤバい。」


優しくメイクオフされ、輝来君の大きな手が私の顔を包み込み、彼は私に宣言通りキスをした。


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