* KING+1 *
終わった───


「最高!流石杏果…あなたならやりきるって思ってたわ。」


圭さんに強く抱き締められている私は、達成感MAXで別世界にトリップ中…


「もう。杏果早くここに戻ってよ。今からインタビューと宣伝でアピールして欲しいんだけどな。」


「une pêcheのモデルは やっぱり杏果でよかった。大秦あなたやっぱり侮れないわ。


今回の日本でのサプライズって、杏果の事 最初から振り回して策士のなり完璧シークレットとか、これからのあなたにも期待してるから。」


「俺、圭ほど真っ黒じゃないし。あいつ、凱人はどうして日本に来ないのか?」


「ああ凱人はそうね…表舞台には一切出て来ないわ。杏果の事、一番気にかけてる癖に ほんと天の邪鬼でしょ?

それより杏果、そろそろ目覚めてよ。もう。」


チュッと軽くキスをされ 夢の世界から漸く戻った…


「あれ?圭さん…?あっ、私大丈夫でした?」


「もう、杏果は何時だってキュートで最高よ。」


「ほんとですか?途中から跳んだから 記憶ないんですけど、よかった…。」


副社長の大秦、圭も杏果の素でショーを乗り切る度胸に度肝を抜かれ この子には誰も勝つ事は無理なんじゃないかと、思い知らされた事は 全くもって知らないのであった。


…けれども、圭のキスは全く持ってスルーされてる事は 大秦も天然恐るべしと杏果の扱いが如何に難しいか、一筋縄にはいかないと再認識した。


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